当社が2002年に日本の洋紙代理店として初めてFSC CoC認証を取得してから今年で15年が経ちました。
FSCは世界的に認められている森林認証制度のひとつでありながら、日本では一般消費者の皆さまにあまり知られていないのが現状です。
その課題解決に向け、当社では様々な取り組みを実施しています。
FSC応援プロジェクトは、FSC認証品の普及・拡販を目的に、環境事業のひとつとして2013年に発足されました。日本でもFSCマークの付いた商品は着実に増えつつあるものの、そのマークの持つ意味は一般消費者の皆さまにほとんど知られていません。商品を実際に使用する皆さまにFSCを知ってもらい、選んでもらわなくては本当の意味での森林保全には繋がりません。FSC応援プロジェクトでは、ブログサイトやフェイスブック等のSNSを通して、FSCの森やFSC認証品について情報発信を行うことはもちろん、国土の約3分の2が森林である日本において、もっと森や自然を身近に感じてもらうために、森の楽しみ方や森について学んだり感じたりできる情報をお届けしています。
エコシステムアカデミーは、森の恵みを活用する企業としてこれまで社内で育んできた知識や経験を、次の世代の子どもたちやお客様にお伝えすることを通して環境保全に貢献するため、2010年に開設されました。「森をめぐる循環」をテーマに体験型学習、環境セミナー、森の調査・研究を3つの柱として、三菱製紙グループ全体で取り組みを進めています。当社からも開設初年度から社員有志が参加し、現在24名がメンバーとして活躍しています。
エコシステムアカデミーの事務局は福島県西郷村にあり、同村内の三菱製紙社有林である白河甲子の森(FSC FM認証取得)を環境学習の場として活用しています。三菱製紙グループ内での社員教育のみならず、地域の子どもたちや得意先の皆さまにも森の循環やFSCについて考えてもらうため、様々なプログラムを提供しています。
紙の専業卸商として100年以上の歴史を持つ老舗企業である同社。学生向けの会社説明会において「紙は環境に良くないのではないか?」といった質問を受けたことで、紙業界と世間一般の認識には大きなズレがあることに気付かされ、教育の重要性を社内で再認識されたそうです。そういった中で、実際の森を体験しながら学ぶことのできる場として最適だということで、エコシステムアカデミーでの社員教育が実現することとなりました。